Oil Painting from a Photo 写真を油絵風に加工する方法

    目的は以下の通りです。あまり分かりやすくないかもしれませんが、左は元写真で、右側はそれを油絵風に加工したものです。クリックするとそれぞれ800X600画素の画像です。
    スマートフォーンにも油絵風に加工できるソフトウエアがありますが、自由度やサイズなどの制限はあります。
    以下は、(英語でかかれた)参考リンにで紹介された方法をほぼそのまま再現した加工方法を紹介します。手順数は多いですが、辛抱強くやっていきましょう。一回さえできてしまえば、殆ど簡単に覚えられます。
    また、参考リンクをなるべく機能ごとにまとめました。レイアウトの制限で、見づらいと思われる方は、参考リンクも合わせて見て頂ければより分かりやい可能性があります。


1.まず色とコントラストを上げる
    「色」-「明るさ-コントラスト」を選択します。    
         色:10%
    コントラスト:10%

2.エッジを強調する
「フィルタ」-「強調」-「アンシャープマスク」を選択します。
    「量」:18
    「半径」:1
    「しきい値」:0

3.ポスター化する
 「色」-「ポスタリゼーション」を選択します。
ポスタリゼーション・レベル:12

4.下準備
 「レイヤー」-「透明部分」-「アルファチャンネル追加」
 背景レイヤーを複製
 上の複製レイヤーを非表示に
 下の背景レイヤーを選択

5.エッジの色をマージさせる
 「フィルタ」-「ぼかし」ー「ガウシアンぼかし」を選択
  「半径」:水平・垂直とも18
  「ぼかしの種類」:RLE

6.「本描き」
 「フィルタ」-「芸術的効果」-「GIMPressionist」を選択
  プリセット:Feathers
  紙:briks.pgm
  ブラシ:paintbrush.pgm
  向き:(上から)6,0,120,適応的
  サイズ:(上から)4,19,44,適応的
  配置:乱数で,ストローク密度36

7.ストロークの輪郭を和らげる
 「色」-「色を透明度に」を選択する
   「最初」と「を透明度に」の間にある長方形をクリック  
   「「色を透明度に」色選択」ウインドウのHTML表記を
      「bababa」に
   レイヤーを追加し、レイヤー塗りつぶし方法を「白」
   新規レイヤーを一番下に
   トップレイヤーを表示し、選択する

8.構造物線を描く
  「フィルタ」-「輪郭抽出」-「ネオン光彩」を選択
    半径:4
    量:0
  「色」-「脱色」      (白黒の線にする)
  「色」-「階調を反転」  (線を黒にする)
  「色」-「しきい値」    (線の強さ・密度を調整)
  「フィルタ」-「芸術的効果」-「バンゴッホ風」

9.仕上げ

 「色」-「色を透明度に」を選択する
   「最初」と「を透明度に」の間にある長方形をクリック  
   「「色を透明度に」色選択」ウインドウのHTML表記を「ffffff」に
   (一番上の)レイヤーの属性を「オーバーレイ」に


 因みに、これは面倒でとてもやっていられない方には、朗報があります。無料で簡単にできるレタッチソフトウエアがあります。個人的に一番のお気に入りは、「PhotoFiltre」というものです。これは、Photoshopの縮小版のようなもので、レイヤー処理までもしっかりできます。その次は、当然GIMPです。最後に、機能は少ないが軽くて使いやすいIrfan Viewにも油絵化の機能はあります。
 さらに、ちょっとマニアックですが、ImagicKというパブリックドメインの画像処理ライブラリがあります。実行環境を用意するにはちょっと面倒ですが、一旦よいすれば、実に色々楽しいことはできます。以下は、ImagicKのコマンドであるconverを使って、同じ画像を処理した例です。
ImagicKで加工した油絵風の絵
それを等倍で切り出したのは以下の通りです。「油絵」っぽくなっていることは分かります。但し、書き方によるが、油絵に特有の「エッジ」感は全くありません。油絵と水彩絵との間の感じでしょうか。


 使ったコマンドは以下の通りです。画像名は例です。
$convert -paint 3 input.jpg output.jpg
コマンドを見れば分かりますが、パラメータは半径(3)という一つしかありません。それを5にすると、処理時間は一気に増えますが、結果は以下のように筆使いはもっと荒くなった絵になりました。
 
 こうなると、他のソフトではどこまでできるかは気になります。まず、Irfan Viewでは、以下のようにできました。EffectのEffect Browserで「Oil Paint」を選択し、「Filter settings」に126と指定しました。やはり、ImagicKの処理結果に似ています。
Irfan Viewで加工した油絵風の絵
次には、GIMPです。「フィルタ」の「芸術的効果」にある「油絵化」を選択し、マスクサイズと指数マップを使わないで、「強度アルゴリズムを使用」だけをチェックしたら、以下の絵を作れました。
GIMPのフィルタ機能だけで加工した油絵風の絵
これも、Irfan ViewとImagiKと似ています。
 実は、傑作はPhotoFiltreでした。ツール名にフォト(Photo)が付いているから、やはりプロ級でしょうか。油絵の筆のストローク感はしっかりと出せています。メニューは「Filter」-「Artistic」-「Oil-base Paint」で、levelを4にしました。
PhotoFiltreで加工した油絵風の絵

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